ゼロからの Aras Innovator 番外編 ~Aras 12 SP1 と SP2 の機能強化ポイントのご紹介~

みなさま、こんにちは!
アラスジャパン トレーナーの時田です。

今回も前回につづき、番外編 として 「 Aras Innovator 12 」 をご紹介いたします。
テーマは 「 SP1 と SP2 の機能強化ポイント 」 です!

今年の5月末に Aras Innovator 12 がリリースされて以降、8月には SP1 が、10月には SP2 が既にリリースされています。
今回のブログでは、各SP における主な機能強化ポイントを簡潔にご紹介してまいります。
 
ぜひ Aras Innovator 12 の利用をご検討いただければ幸いです。


 
 
                                                     

◆SP1の機能強化ポイント◆

 

まずは、SP1で機能強化された主なポイントを5つ、ピックアップしてご紹介します。
 
 
 
【1】 よく使うアイテムタイプをサイドバーに固定表示!

各ユーザが任意のアイテムタイプをサイドバーに固定表示できるようになりました。これにより、いちいち TOC に戻ることなく、必要なメニューに簡単にアクセスすることができます。


 

 
 
 
【2】 現在のライフサイクルステートをハイライト表示!

各アイテムの現在のライフサイクルステートが黄色くハイライト表示されるようになりました。これにより、ライフサイクルマップ上でのステートの把握がより容易になりました。


 
 
 
【3】 Tree Grid View の Excel 出力が可能に!

Tree Grid View では、各アイテムの親子関係の表示範囲を自由に定義することができ、また正展開・逆展開の両方が定義可能です。この機能において Excel 出力ができるようになり、画面上に表示されている全てのカラムと値がエクスポートされます。


 
例えば、パーツの 「BOM構成」 タブは、バージョン12 から Tree Grid View で定義されるようになっているため、各パーツの BOM の情報を簡単に Excel 出力して利用することができます。
 
 
 
 
【4】 Tree Grid View でカラムを利用した並び替えが可能に!

さらに、Tree Grid View では、Aras Innovator の他のグリッドと同様に、カラムを利用した並び替えができるようになりました。


 
 
 
【5】 「BOM構成」 タブの中で Effectivity 設定の変更が可能に!

Aras12 より、「BOM構成」 タブは、Effectivity 機能(例:モデル、ユニット、有効日などの様々な条件を指定して、その条件下で有効なアイテムを識別)に対応するようになりましたが、SP1 では、この設定をユーザが 「BOM構成」 タブの中で簡単に行えるようになりました。


 
 
 
 

◆SP2の機能強化ポイント◆

 

つづいて、SP2で機能強化された点も5つ、ピックアップしてご紹介していきます。
 
 
 
【1】 アイテムや検索条件を「お気に入り」登録!

先ほど SP1 で、「よく利用するメニュー(アイテムタイプ)にアクセスしやすいようにサイドバーに固定表示させることができます」とご紹介しましたが、SP2 からは、アイテムや検索条件のお気に入り登録ができるようになり、さらに操作性が向上しました。


 
アイテムの画面を開き、☆型のアイコンを押すことで、お気に入り登録が完了です!

この操作により、パネル上にアイテムが表示されるようになり、クリックするだけで(検索グリッドを経由する必要なく)該当のアイテムの画面を開くことができます。
 
 
また、検索条件をお気に入り登録したい場合、まず任意の検索条件を指定して☆型のアイコンを押します。

表示されたウィンドウで、検索条件のラベルや共有先(システム管理者のみ)を指定します。

この際、「TOCに表示」 にチェックを入れて保存することで、パネル上に検索条件が表示されるようになり、検索条件名をクリックするだけで検索実行されます。
 
 
 
 
【2】 複数のタブをまとめて閉じることが可能に!

SP2 からはタブに以下の機能が追加されました。これにより、複数のタブを開いていた際の操作性が大きく向上しています。

●タブを閉じる・・・今選択しているタブのみ閉じます
●他のタブを閉じる・・・今選択しているタブ以外の全てのタブを閉じます
●右側のタブを閉じる・・・今選択しているタブより右側の全てのタブを閉じます
●左側のタブを閉じる・・・今選択しているタブより左側の全てのタブを閉じます
●全てのタブを閉じる・・・今表示されている全てのタブを閉じます
●タブから切り離す・・・今選択しているタブをタブから切り離して新しいウィンドウで開きます(アイテムタブのみ利用可能)


 
 
 
【3】 検索や入力時の操作性が向上!

SP2 では、データの検索時や入力時に利用する画面も刷新されています。

例えば、データの登録時に表示される検索画面では、ツールバーやページコントロール、ボタン等がより使いやすくなっています。


 
 
また、ラベルなどで利用される多言語入力ができるダイアログでは、Tabキーを利用したフィールドの遷移が可能となり、マウスを使わずに入力完了させられるようになりました。


 
 
 
【4】 Visual Collaboration に 3D Dynamic View が導入!

SP2 より、3D Dynamic View が導入されたことで、3Dモデルファイルをより細分化して管理できるようになりました。これにより、Visual Collaboration のビューワを利用してファイルを参照する際のパフォーマンスが大きく向上しました。


 
 
 
【5】 「BOM構成」 タブでレゾリューションモードが利用可能に!

SP2 より、レゾリューションモードを利用して以下の条件を指定することで、マルチレベルBOMの構造を動的に切り替えて表示できるようになりました。

●デフォルト・・・「部品表」 タブに登録されているバージョンをそのまま利用します。
●Latest・・・各アイテムの最新バージョンを辿って構成展開します。
●Latest Released・・・各アイテムの 「Released」 ステートにある中での最新バージョンを辿って構成展開します。
●Latest Released or Latest・・・各アイテムの 「Released」 ステートにある中での最新バージョンを利用しますが、「Released」 ステートのアイテムがない場合は、最新バージョンを辿って構成展開します。


 
 
 
 
 
今回は、各SP における主な機能強化ポイントをピックアップしてご紹介しましたが、それ以外にも多くの強化・改善がなされています。詳細は、Aras Innovator 12.0 - Release Notes をご参照ください。

また、弊社で毎月開催中の トレーニング でも、すべてのコースにおいてAras Innovator 12を利用しておりますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

では、また次回、こちらでお会いしましょう!

アラスジャパン トレーナー 時田 和佳奈