複雑さに取り組む2018年:製造業向けPLMの予測

※本記事は、2018年1月5日にAras Corporation JASON KASPERによって投稿された記事を和訳したものです。

航空宇宙・防衛、自動車、工業用製造業の企業が製品を差別化し、破壊的なビジネスモデルを作り出そうとした2017年において、製品の複雑さは取り扱いにくい話題となっていました。この課題に向き合うには、各社の既存のプロセスでは甚大なギャップがあるのです。その結果、レガシーシステムが提供できなかった、製品プロセスを管理する新世代のPLMが必要だと認識し、製品ライフサイクル管理(PLM)は再興を果たしました。

業界アナリストはこの新しい考え方に注目しました。 CIMdataは、製品ライフサイクル全体を通して製品に関わるすべての部門およびユーザーをサポートする革新的なビジネスプラットフォームである「プロダクト・イノベーション・プラットフォーム」の正式な定義を発表しました。

さらに、調査会社のForrester Researchは、「Forrester Wave:Product Lifecycle Management for Discrete Manufacturers Q4 2017(ディスクリート系製造業のためのPLM最新情報)」を発表しました。これは、10年来で最初のPLMに関する調査であり、PTC、Dassault、ニューカマーであるArasを業界のリーダーと示しました。

PLMの古い構想を考え直し、次世代PLMで何ができるのかを定義する大きな意味のある年となりました。それでは2018年は?私たちは、製造業にとって、2018年にビジネスが大きく変わる可能性をもつ4つの予測をしています。

予測1:PLMはイノベーションのための企業のプラットフォームになる

製造業は、従来のPLM導入によって生じた、社内外の分断されたプロセスを解決しようと取り組むことにより、次世代のPLM製品プラットフォームでさらなる価値創造ができることに気づきます。 現在私たちが存在しているのはBusiness of Engineering、つまり、複雑で部門横断的なプロセスとデータのやりとりを要する、スマートでコネクティッドな製品の開発の世界です。ソフトウェア、エレ、メカにまたがる設計部門は、長年の間サイロとなっていました。次世代のPLMはコラボレーション改善のため、各部門の機能と事業分野を繋ぐことでこれらの問題に対処しています。私たちは、業界のリーディングカンパニーには、その企業内部においても、さらにはサプライヤーとも、ERP、CRMといったエンタープライズシステムと、深く接続させてPLMを導入していくことを期待します。最終的には、競争優位性をもたらすのはデジタルトランスフォーメーションということになるでしょう。

予測2:製品の複雑性の増大は株主価値に影響を与える

2018年、製品の複雑さを扱える製造業の能力は、すなわち株主価値に影響を与えるようになります。つまり、次世代製品の開発予定を決め、それに基づき、製品を提供する企業は報われ、逆にそこに至るまでの過程を重んじない企業にはその責任を負うことになります。既に、自動車メーカーはレベル4の自動運転車を2021年までに拡販するために新しい一歩を踏み出しています。株主は、その大胆な目標を買っています。企業の実行力が試されているのです。私たちは、こういった動きがどう働くか、Teslaのような企業の事例から既に学んでいます。

次世代製品に関連する高い期待を投資家に持たせてきたような企業は、そのためにはシステムとITインフラが必要であると認識する必要があります。 現在、多くの企業はスプレッドシートに大きく依存していますが、それが株主価値の創造に意味のあるものなのか自問しなければなりません。

予測3:デジタルツインは、マーケティング用語から製造現場のものへと変化

2018年はデジタルツイン誕生の年になるのでしょうか?私たちは、多くのイベントでデジタルツインを約束する数々の宣伝を聞いてきました。それぞれの組織は、それが何であり、どのように価値を創造できるかについて、異なる視点を持っているようです。 率直に、デジタルツインは非常にややこしいもので、組織にとっての価値は正しく分かりませんでした。

何がデジタルツインで何がそうではないか、2018年には価値創造の事例とともに正しく定義され、すべてが頂点に達すると考えています。デジタルツインは最終的に、特定の時点での製品を示す一連のデータセットとコンテキストを伝達できなければなりません。私たちが、メーカーが気にするであろうと思う疑問は、「デジタルツインは私が設計、製造、保守する製品の正確な構成を伝えられるか?」です。

予測4:MBSEの勢いがシステムズエンジニアの才能不足を引き起こす

複雑な製品を製造する製造業者は、早期設計を加速するために、モデルベースシステムズエンジニアリング(MBSE)に向かっています。航空宇宙・防衛産業がパイオニアとなり、MBSEは、自動車業界、産業機械業界で勢いを増しています。良いニュースとして、MBSEはシステムレベルの設計を可能にし、部門間のコラボレーションを改善します。悪いニュースとしては、経験豊富なシステムズエンジニアが不足し、初期の進歩を妨げる可能性があります。

なぜか?私たちは、製造業にもたらされた改善のために部門が広まった過去の例を見てきました。シックスシグマは、組織がプロセスを管理できる「ブラックベルト」の不足を直ちに発見した代表的な例です。その解決策は、新たな戦略的方向性をサポートするために訓練されている可能性がある人々から人材を探すことでした。 MBSEも同様です。既存の主要分野では、特にソフトウェアは製品の機能性に大きく起因するようになっているので、ソフトウェアやエレの技術者がシステムズエンジニアリングトレーニングの強力な候補者になることを期待しています。

2018年に取り残されないために

次世代PLMで企業全体のイノベーション層を構築するメーカーにとって、2018年は当たり年に違いありません。私たちは皆様の2018年の発展を願い、PLMの展望を見つつ、お客様がプロダクト・イノベーション・プラットフォームのアプローチを活用してワクワクするような革新を行われることを楽しみにしています。来年の今頃、こちらの記事を再度チェックして、私たちの予測がどうなったかをご覧ください!

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