製品開発支援システムの仕組み - 情報を「みつける」

製品開発業務では数多くの情報リソースにアクセスして自分の欲しい情報をのみを抽出してくる作業が発生します。

ちょうど膨大な数の世界中のWebサイトから、自分の欲しい情報のみを検索して見つけ出してくる検索エンジンと同様の仕掛けが求められてきます。

しかし、インターネットの世界の検索エンジンと社内で活用する情報検索エンジンとでは、次のは3つの点で大きな違いがあります。

一つは情報の提供元であるリソースの数です。社内の情報発信DBの数をいくら増やしてもインターネットの世界で情報を発信しているWebサイトの数には到底及びません。情報リソースが多い場合、インターネットで使われている検索エンジンを使っても情報が淘汰されかなりの精度で正しい情報を見つけることが出来ますが、情報提供リソースがある一定の数に満たない場合はこの仕掛けを使っても精度よく情報を抽出することができません。

2つ目は、情報の確からしさです。最近のインターネットの検索精度は目を見張るものがありますが、モノによってはまだ"正しいかもしれない"という情報も多く検索されてきます。社内業務ではこの"かもしれない"情報を使って作業を進めるわけにはいきません。

よって社内の情報リソースから、正しいデータを抽出してくる仕組みの構築が必要とされてきます。

3つ目は変更による影響です。インターネット上の情報はどちらかといえば発信して終わりという情報リソースがほとんどではないでしょうか。(もちろんWikipediaや各種企業による情報提供サービスは異なりますが。)

製品開発プロセスでは常に情報に変更が施され、またその変更情報は関連する作業や成果物の内容にも影響していきます。

このような変更により影響度を正確に把握し、間違いのない作業につなげていく仕掛けも製品開発業務を支援するシステムには求められてきます。

この章では、膨大な情報リソースから自分が欲しい情報を見つけやすくするために、製品開発支援システムに求められる「みつける」というテーマに関して説明していきたいと思います。

-久次 昌彦-

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